06.高校物理の直線運動 - 高校物理
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今回の目標
- 運動を関数で表現できるようにする
- 等速直線運動を理解する
- 等加速度直線運動を理解する
今回の範囲
- 物理基礎:p.--
- 物理:p.--
- リードα:Q.--
6.1 等速直線運動
運動を関数で表現する
物理法則は数式で表現するから、運動も数式で表現することになります。
中学理科で学習する等速直線運動を関数で表現してみよう。
等速直線運動
例えば、\(t=0\)のとき、初期座標\(x=x_0\)、初期速度\(|\overrightarrow v|=v\)(向きは\(x\)軸正方向)である等速直線運動を考えてみましょう。

この場合の運動を関数で表すと、時刻のパラメータ\(t\)を用いて、 \[v(t)=v\] \[x(t)=v t+x_0\] となります。
速さは定数関数(一定)、座標は一次関数として表されます。
グラフにするとこうなります。

6.2 等加速度直線運動
加速度
加速度とは速度が大きくなる速度です。
加速度が+のとき、速度は(+方向に)だんだん大きくなり、加速度がーのとき、速度は(+方向で考えて)だんだん小さくなります。
等加速度直線運動
速度ではなく、加速度が変わらない運動のことを等加速度運動といいます。
例えば、\(t=0\)のとき、 初期座標\(x=x_0\)、 初期速度\(|\overrightarrow v|=v_0\)(向きは\(x\)軸正方向)、 初期加速度\(|\overrightarrow a|=a\)(向きは\(x\)軸正方向) である等加速度直線運動を考えてみましょう。

この場合の運動を関数で表すと、時刻のパラメータ\(t\)を用いて、 \[a(t)=a\] \[v(t)=v_0+at\] \[x(t)=x_0+v_0 t+\frac{a}{2} t^2\] となります。
6.3 座標・速度・加速度の関係
等加速度直線運動をグラフで表すとこうなります。

この時、座標のグラフ(x-t図)の傾きは速度に、速度のグラフ(v-t図)の傾きは加速度になっています。
傾きといえば、微分です。
この性質からこのような関係が成り立ちます。
\[\frac{dx(t)}{dt}=v(t)\]
\[\frac{dv(t)}{dt}=a(t)\]
反対に、加速度のグラフ(a-t図)の面積は速度に、速度のグラフ(v-t図)の面積は変位になっています。
つまり積分です。
つまり以下のように書くこともできます。
\[\int a(t)dt=v(t) \quad (積分定数はv_0)\]
\[\int v(t)dt=x(t) \quad (積分定数はx_0)\]
6.4 演習
1.6.2節で与えられる座標・速度・加速度の式を微分・積分して6.3節の式が成り立つことを確認してみましょう。
2.